05.「未熟児」(裏)

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手塚治虫の漫画「ブラック・ジャック」で七つ子が生まれる話があった。私
が小学生の頃に読んだ内容なので、薄らぼんやりだが、内容は、ひとり目か
ら六人目までは普通の赤ちゃんで、みんな笑顔で見ているが、七人目だけが
未熟児で、トカゲのように尻尾がはえて頭蓋骨も割れており妖怪のような姿
で、皆が「ウッ」と口を抑える。

時間が経つにつれ普通の六人の赤ちゃんが死んでいくなか七人目の未熟児だ
けが生き残り、ブラックジャックが六人の赤ちゃんの皮膚などを移植し、気
持ち悪がっていた赤ちゃんだけが助かる。

入社した頃に同期がいた。私は22歳。同期は27歳。同期は電話も出られ
るし打ち合わせにも行ける。経理報告などにも参加しており仕事が出来る。
スケジュール会議のあいだ、私はひとりで度々掃除をした。

暗い顔で掃除をすると逆効果だと思い明るく掃除をしていた。

それから16年たち。弱い者は辞め、強く賢い者も去って行った。

チャールズ・ダーウィンいわく「強い者が生き残ったわけではない。賢い者
が生き残ったわけでもない。変化に対応した者が生き残ったのだ」と。

私は過去を学び、未来を予測し、計画をする。今という状況には常々、役立
たずだと自己嫌悪に陥るが、泣いたり、怒ったり、わめいたりするものの、
なんとか適応してこれているようだ。これからもそういう運命をたどるのだ
ろう。結構大変だ。イヤ、かなり大変だが、人の数倍苦しむものの、人の数
倍楽しみや遊びも経験した。そういう運命なのだろう。迷惑な人間だと常々
思うが「彼をそんなに悪くいうな!」となれば有り難いが、ややこしい人間
であることは間違いない。