目覚まし

朝、目覚める為に、目覚まし時計がある。これを人からセットされたり、無理に起こされるほど鬱陶
しいものは無い。しかし、自らがセットをした目覚ましや、お願いをして起こして貰う場合は、有り
難く思える。

そうした目覚ましが、消せずに永遠と鳴るならば、人は耳栓をしたり、布団を被せるなど、一時的に
眠る方法を考える。

しかし、耳栓をしたり、布団を被せるのは一時の抵抗。同じように、指摘も永遠受け続ければ、抵抗
が出来る。

そうした抵抗が出来た自分の心を覚ます為にも目覚まし法が使える。その方法とは、気になる点があ
れば言って下さいと事前に聞く。自ら進んで事に取り組み、先に報告をする。考えても答えが出なけ
れば、先に教えを請う。すると、そこで強く指摘されても、進んで掛けた目覚ましと同じく、怒られ
たのではなく、目覚める為に怒って貰ったとの理解に繋がる。目覚ましを掛けた場合と、起こされた
場合とでは、受け取る心が変わるのと同じだ。

目覚ましは、自分でセットをしたとしても、うるさい場合があるほどだから、人がセットをした目覚
ましや、捕まって強く指摘をされて、目が覚める人間など中々いない。

眠ろうとも周りからは、心の目を覚ませと言われる。オーダーには応えたか。なぜ先に言わない。な
ぜチェックをしない。なぜ無言になる。語尾を大きく話せ。

眠ろうとする心の目を覚まさせる声は大きく、無意識で布団を掛け、耳栓をしている場合もある。そ
うすれば眠れるが、安眠とはいえないように思う。

いい加減大人なのだし、朝なのだから、グズグズせずに目覚めるしかない。せめて自分で目覚ましを
掛けろと自身にも部下にも言い聞かせる。

そうすれば目覚められる。正し、起きるのが前提であるから、起きたくない心では、周りの声は嫌言
になる。それでも起きなければ、いずれ起こされなくなるが、それが本来の目的では無いはずだ。