03.「 休眠打破」

受注を増やすべく先方への挨拶回りや、
新規開拓、打ち合わせなどでも外に出ることが多いが、
この時期は本当に寒く、春が待ち遠しい。
そう想って春の景色を想像するだけでも笑顔になれる。

夏や秋も悪くはないが、春になって自転車に乗り、
桜の並木をくぐり抜けるキラキラした光景は、
誰しも心がはずむに違いない。

しかしながら、業務面で見ると、
外に出ている間の自転車を走らせている速度や、
回覧のスピード、受注に至る効率などは、
冬の方が断然に速く、効率がいい。

自分自身も寒くてしょうがないので、
早く戻ろうという気持ちが湧いて、急ぎ足になるし、
クライアントなどからも、
「寒いなかワザワザ有難うございます」
と声をかけてもらい、相手の記憶に残るからなのか、
発注が来る確率も高い。

そういった意味では桜の花は恋しいものの、
冬も身が引き締まっていいのだろう。

それに「休眠打破」という言葉を聞いたことがあるが、
桜の花は前の年の夏に花芽が出来て、そこから休眠をし、
一定期間、低温にさらされないと、
眠りから覚めないらしいので、
常夏の国では仮に桜の花が咲いても、
美しくは咲けないとの話しを聞いたことがある。

冬から春を迎えて気温が上昇することで、
「休眠打破」となり、桜が美しく咲く。
それに寒い冬を越えた数が多くなればなるほど、
桜の花は、年齢と比例して、より美しく見えるのだと思う。