16.「積み重ね」

イチロー選手が9年連続200本安打を達成。
一歩一歩の積み重ねが、
大記録を作る凄さを痛感した。

レベルは違うが、営業にも近いところがある。

簡単に仕事を取る方法をと考えるのはもちろんだが、
楽な方法ばかりを考えて地道なことを避けていては、
実を結ばない。

そう考えて外回りをする。

最初は先方の対応が良かっただとか、
絵柄の評価が良かっただとか、
そうしたことに喜べるが、
次第に「それで売り上げは上がったのか?」
と考え始め、
目に見えて反応が無いことに満足がいかなくなる。

電話を入れて作品集を送付し、
挨拶回りをして作品集を届けても、
作品集を売っているのでもなく、
逆に代金を支払って渡しているともいえる。

そう考え始めると「意味があるのか?」
という思いがよぎり、負の方向に考えが向く。

イチロー選手も色々と考えをよぎらせることもあっただろう。
実際にチームでも、
「ヤツは怪我を避けて無理な球は捕らない。
無理な盗塁をしない。自己中心的なプレイヤーだ」
といわれた時期もあったと聞いた。

そんななかでも心を一定に保ち、
地道に同じことを続けたことで記録が生まれた。

業務のなかでも請求先を振り返ってみれば、
当然のことながら、
「あの時に回覧をしていなければ受注はなかった」
といえるところばかりだが、
実際に外回りをしていると、
受注になるのは数パーセントであるから、
ダメだと思い始めると、全てがダメに思えてくる。

当然、全ての回覧が受注になる方法をと考えるものの、
それよりも大切なことは、
心を一定に保ち、確実に継続をすることの重要性。
その点を再認識した。